ワキガの黄ばみ 汗ジミとの違いは?黄ばみの落とし方&衣類ケアの方法

洗濯方法・予防対策

ワキガのニオイ対策が出来ても、衣類の脇部分に黄ばみが出来ていたら大変です。

特に、制服のシャツや運動着の脇の部分、汗染み、黄ばみは、出来れば防ぎたいですよね。

手を挙げたり、吊革に摑まる時など、気になってしまいます。

今回は、ワキガによる黄ばみの原因と、黄ばんでしまった服の『正しい』洗濯方法、そしてワキガによる『黄ばみの対策』について、お伝えします。

体のケアより、衣類のケアの話が中心です。

程度の差は有れ、ワキガ症状(腋の下の多汗症)を持つ日本人は、日本人全体の内、約10~15%程度と言われており、約720万人が該当すると推定されています。

あなたも無関係では無いかもしれません。

ワキガの黄ばみ 汗ジミとの違いは?

ワキガでない普通の人が汗をかいても、ワキの部分に汗染みが黄色く残ることがあります。

『普通の汗染み』と『ワキガの黄ばみ』違いはどこにあるのでしょうか?

この違いによって、それぞれの黄ばみへの対処法(洗濯方法及び防止対策)が変わってくるので、

是非、違いを覚えておいてください。

『普通の汗染み』

普通の汗染みは、脇だけでなく、全身至るところにある『エクリン汗腺』と呼ばれる汗腺から出た汗によって、出来ます。

シャツでは、首周りにも黄色の汗染みが付くことがありますよね。

その汗の成分は【99%が水分】で、残りに塩分や微量のミネラルなどが含まれています。

成分のほとんどが水分なので、基本的には無臭・無色透明です。

しかし、汗をかいた後、放置することで、皮膚表面に住み着いている常在菌と呼ばれる雑菌によって、分解され、臭いなどが発生します。

この時、元々弱酸性だった汗が、アルカリ性に変化します。

汗による黄ばみは、汗や皮脂が衣類の繊維に蓄積すること、そして時間の経過とともに酸化していくことで、徐々に色が付いていきます。

色は、薄い黄色~黄色程度です。

なお、『エクリン汗腺』が全身に広く分布・発達しているのは、哺乳類の中でも人間とチンパンジーだけと言われており、発汗によって熱を下げるというそれだけ高度な機能を人間は獲得しています。

つまり、動物として元々持っているのは、次に紹介する『アポクリン汗腺』の方だという事になります。

『エクリン汗腺』から出る普通の汗は、交感神経の刺激と、副交感神経や運動神経末端から分泌される『アセチルコリン』という神経伝達物質によってコントロールされているのが特徴です。

後に紹介することになる、汗を出さなくさせる治療「ボツリヌス療法(ボトックス注射)」は、このアセチルコリンの働きを阻害することで、汗を出せなくさせる方法です。

『ワキガの黄ばみ(汗染み)』

ワキガの黄ばみの原因となる汗は、『アポクリン汗腺』と呼ばれる、体でもごく一部にしか存在しない特殊な汗腺から出ています。

『アポクリン汗腺』は、脇以外には、外耳道(耳の穴)、乳首、へその周り、陰部など特定の一部分にしか存在していません。『アポクリン汗腺』のある場所から分かる通り、性的な部分と非常に関係していることが想像できるかと思います。

つまり、『アポクリン汗腺』から出る汗は、通称「フェロモン」と呼ばれる、動物が異性を引き付けるためのセックスアピールに使われるものです。

その為、あえて匂いが伴うように作られた汗なのです。

『アポクリン汗腺』の汗の成分は、普通の汗とは違い、水分だけではなく、

脂質やたんぱく質、糖質、アンモニア、鉄分等、不純物を含むため、やや白く濁った色をしています。

そして、黄色の色素「リポフスチン」が含まれていて、

普通の汗染みより濃く、色は濃い黄色から茶褐色になります。

また、『アポクリン汗腺』による発汗は、アドレナリン作動性と考えられ、主に情緒刺激によって発汗するのが特徴です。

汗ジミによる黄ばみの落とし方

『塩素系』と『酸素系』漂白剤の使い分け方

『汗ジミ』による黄ばみを落とすには、漂白剤を用いるのが一般的です。

漂白剤の種類には、『塩素(えんそ)系』と『酸素(さんそ)系』の2種類があります。

『塩素系』漂白剤は、漂白力が強いので、色のついたシャツや柄物に使うと、色が落ちてしまう可能性があるので、

必ず、服のすそなどについてる『洗濯表示タグ』を確認して、フラスコのような三角マークに【✖印】が付いている場合は、漂白剤は利用出来ません。

『酸素系』漂白剤は、塩素系ほど漂白力が強くないので、色物や柄物にも使うことが出来ます。

『塩素系』漂白剤は、白いシャツ
『酸素系』漂白剤は、色物や柄物のシャツ
と使い分けるようにするといいです。

実際の洗濯手順

ここでは、実際に洗濯する際の、手順を順を追って説明していきます。

難しいことは無いので、キチンと手順を守って行えば、しっかりと黄ばみを落とすことが出来ます。

洗濯手順①モミ洗い&ぬるま湯に浸け置く

黄ばみの原因は、汗や皮脂です。

皮脂や汚れは、温度によって溶け出しやすくなるので、必ず、ぬるま湯を用意して下さい。

洗面器やバケツなどに、40~50度程度のお湯を張って、その中に漂白剤をパッケージに書いてある指定量(例:3Lのお湯に対して40mlなど)を入れて、かき混ぜます。

コインランドリーを利用する場合で、お湯やぬるま湯洗いが選択できるときは、必ず利用しましょう。

脇の黄ばんだ部分には、直接「液体洗剤」を掛けて、よくモミ洗いをしておき準備完了です。

あとは、漂白剤の入ったお湯の中に、衣類を1時間程度浸け込みます。

半日とか1日など、あまり長時間浸けておくと色落ちの原因となってしまうので、完全放置は避けて下さい。

洗濯手順②洗濯機で洗濯する

衣類を1時間程度浸け込んだら、漂白剤入りの液体を洗濯槽に移し、洗濯物と一緒に洗濯します。

面倒くさい方は、いきなり洗濯機の『漬けおきモード』に設定して、その中に、漬けおき液と洗濯物を入れてスイッチを入れてしまえば、1時間程浸け置きが完了した後に洗濯が始まるので、その方が洗面器やバケツを使う手間も無いので簡単です。

ワキガの黄ばみ 落とし方

ワキガによる黄ばみには重曹が効果的

ワキガによる黄ばみの場合は、汚れの原因が通常の汗と違い、アポクリン汗腺から出る黄色の色素『リポフスチン』が沈着することで起きます。

その為、通常のワキ染みの時に使った漂白剤では、落としきれません。

黄色の色素『リポフスチン』に対しては、重曹が効果的です。

重曹(または「ベーキングソーダ」と呼ばれる)は、正式には『炭酸水素ナトリウム』と言って、アルカリ性の粉末状物質です。

お菓子やパン作りに使うベーキングパウダーも主成分は重曹で、その他に酒石酸カリウムや硫酸アルミニウムなどが入っています。

スーパーでは、お菓子の材料が売っているコーナーか小麦粉など粉モノを置いているコーナーで見つけることが出来ます。

100gで200円もしません。

食用以外で、掃除用や薬用の重曹なら、100均やドラッグストアなどにも置いてあります。

「食用」と「掃除用や薬用」の重曹の違いは、精製の純度が異なるので、「掃除用や薬用」を「食用」に使うのは止めて下さい。

ワキガの黄ばみ 洗濯方法

洗濯手順①重曹を使った洗浄液を作る

重曹を使った洗浄液(浸け置き液)を作る場合は、

ぬるま湯(40~50℃)500mlに対して、重曹『大さじ1』が適量です。

ぬるま湯に、良く重曹を溶かし込んでおきましょう。

洗濯手順②重曹水に浸け込む

手順①で作った重曹水にワキガで黄色くなった衣類を1時間程漬け込んでおきます。

洗濯手順③洗濯機で洗濯する

漬け込みが終わったら、重曹水と共に洗濯機で洗濯すれば、ワキガによる黄ばみを落とすことが出来ます。

汗染み、ワキガによる黄ばみ共に、汚れや黄ばみを落とすポイントは、衣類に付いた汚れや黄ばみを長時間放置しない事。
出来る限り早く洗濯すればするほど、衣類の繊維に染み込む前に、汚れや黄ばみを落とすことが出来ます。これは洗濯をする上での【基本中の基本】です。

疲れて家に帰ってきたからといって、汚れや黄ばみを放置して、翌日洗濯するようなことの無いようにして下さい

オキシクリーンはワキガの黄ばみに効く!

オキシクリーンとは、酸素系漂白剤の商品名で、黄ばみだけでなく、血液汚れ、油汚れや掃除にも使えるマルチクリーナーです。

オキシクリーンには、日本バージョンと海外(アメリカ)バージョンとあり、違いは、日本版の方は、活性剤『不使用』。

海外版は、活性剤を『使用』しているから、驚くほど汚れ落ちに差が出ます。

オキシクリーンの主成分は、『過炭酸ナトリウム』。

海外バージョンのオキシクリーンはAmazonの他、コストコでも購入可能です。

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このオキシクリーンが『最強』というほど黄ばみがキレイになるらしい。

通常の浸け置きでは、太刀打ちできない場合は、オキシクリーンを入れた鍋で煮沸すると、最強です。

実際やってみたという写真と方法は、こちらの記事ヨムーノ『オキシクリーンは洗濯でも最強!「煮洗い」で洋服の黄ばみが真っ白に』が詳しいです。

但し、私個人的には、鍋を洗濯用に専用で用意しなければいけないので、そこまでやる必要あるかなとは思います。

ワキガによる黄ばみ対策

ワキガによる黄ばみの原因は、先にも話した通り、皮脂によるものがメインです。

皮脂(油分)は、温度が高くなれば液体状になって溶けやすくなります。

皮脂が溶け始める温度は、およそ40℃から。

ワキガによる黄ばみの洗濯方法で紹介したように、40~50℃(それ以上60℃でも可)のお湯を使って洗濯することで、皮脂による汚れやシミを落としやすくなります。

ワキガによる黄ばみが気になる方は、日常的にぬるま湯(温水)での洗濯を習慣付けてみて下さい。

きっと、汚れや黄ばみが蓄積しづらくなるはずです。

また、汗をかいたらこまめに体を拭き取り清潔にしておくというのも、基本の対策です。

そして、脇汗パットを付けたりインナーを着て、外側の衣類に汚れやシミを付けないことも重要です。

なお、ワキガ対策に、ロールオンタイプ(ステックタイプ)の制汗剤を利用している方もいるかと思いますが、脇への密着度が高い分、

『制汗剤自体』が黄ばみの原因となっていることも有るので、洗濯方法と合わせて注意してみて下さい。

自分で洗濯や予防をしてみたけど、上手く黄ばみが落とせない、いつもお湯で洗濯するのは大変という方は、プロのクリーニング屋さん宅配クリーニングの【LACURI】に『汗抜き処理』をお願いしたほうが確実かつすごく楽です。

最後にまとめ

今回は、ワキガによる黄ばみの正体と、黄ばみを落とす洗濯方法、そして予防法を紹介しました。

これで、あなたも明日から、ワキ染み、黄ばみとの戦いが始められますね。

それでは、また次回。

次回は、

と題してお送りします。

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